お正月太りを防ぐ7つの方法
——「食べない」ではなく「賢く食べる」年末年始の過ごし方
平均2.7kg増——でも、知っていれば防げます。
「お正月くらい、いいよね…」
「1月からダイエットすればいいし…」
「みんな太るんだから、自分だけじゃないし…」
——その「まあいいか」の積み重ねが、毎年のあなたを苦しめていませんか?
お正月太りの平均増加体重は2.7kg(ドコモ・ヘルスケア調査)。そして恐ろしいことに、この2.7kgを完全に戻せる人は、わずか3割しかいません。
つまり、毎年少しずつ「リセットできない体重」が積み上がっているのです。
でも、安心してください。正しい知識があれば、お正月太りは「防げます」。
なぜお正月に太るのか?
科学的メカニズム
お正月太りは「食べすぎ」だけが原因ではありません。複数の要因が重なって起こる「複合的な代謝崩壊」です。
⚠️ お正月太りの5大原因
おせち・お餅・お雑煮——お正月料理は糖質の宝庫。餅2個で茶碗1.5杯分のご飯に相当します。
通勤がなくなり、1日の歩数は平均60%減少。消費カロリーが大幅にダウンします。
夜更かし・朝寝坊で体内時計が狂い、食欲ホルモン「グレリン」が増加。食欲が暴走します。
アルコールは1gあたり7kcal。さらに肝臓が解毒に集中し、脂肪燃焼がストップします。
テレビを見ながら、おしゃべりしながらの「ながら食い」で満腹中枢が麻痺します。
つまり、お正月太りは——
「摂取カロリー増加」+「消費カロリー減少」+「代謝機能低下」
このトリプルパンチが原因なのです。
【食事編】太らない食べ方
7つのルール
「食べるな」ではありません。「賢く食べる」だけで結果は変わります。
1 「ベジファースト」を徹底する
食事の最初に野菜・海藻・きのこを食べることで、血糖値の急上昇を防ぎます。おせちなら「なます」「煮しめの野菜」から。血糖値スパイクを抑えれば、脂肪蓄積を最小限に。
2 お餅は「1日2個まで」
切り餅1個(50g)のカロリーは約120kcal。2個でご飯1.5杯分に相当します。「もう1個くらい」が積み重なると、あっという間にオーバーカロリー。1日2個を上限に。
3 「甘いおせち」は午前中に
栗きんとん、伊達巻、黒豆——これらは砂糖たっぷりの高糖質食品。食べるなら活動量が多い午前中に。夜に食べると、糖質がそのまま脂肪に変換されます。
4 タンパク質を意識的に摂る
おせちで積極的に食べたいのはエビ、数の子、ぶり、鯛などのタンパク質源。筋肉量を維持し、基礎代謝の低下を防ぎます。満腹感も持続するので、食べすぎ防止にも効果的。
5 「ながら食い」を禁止する
テレビを見ながら、スマホを触りながらの食事は、満腹感を感じにくくなります。食事に集中する時間を作りましょう。20回噛むことを意識するだけで、満腹中枢が正常に働きます。
6 水分をこまめに摂る
お正月料理は塩分が高く、むくみやすくなります。1日2リットルを目安に水分を摂取。また、食前にコップ1杯の水を飲むと、食べすぎ防止に効果的です。
7 「帳尻合わせ」の翌日断食をしない
「昨日食べすぎたから今日は抜こう」は逆効果。体が飢餓モードに入り、次の食事で余計に脂肪を溜め込みます。食べすぎた翌日は、量を減らすのではなく、内容を調整しましょう。
【運動編】年末年始でもできる
簡単エクササイズ
「ジムも休み、外は寒い」——だからこそ自宅でできる運動を。
🏠 自宅でできる「お正月太り防止エクササイズ」
1日たった15分で消費カロリーをキープ
① スクワット(20回×3セット)
下半身の大きな筋肉を使い、代謝を上げる王道エクササイズ。膝がつま先より前に出ないよう注意。1セット終わったら30秒休憩。
② プランク(30秒×3セット)
体幹を鍛え、姿勢を改善。お腹に力を入れて、腰が落ちないように。きつければ膝をついてもOK。
③ バーピージャンプ(10回×2セット)
全身運動で心拍数を上げ、脂肪燃焼モードに。しゃがむ→足を後ろに伸ばす→戻す→ジャンプ。
④ もも上げ(1分×2セット)
その場で足踏みするだけ。テレビを見ながらでもできる有酸素運動。腕もしっかり振ると効果UP。
💡 運動のベストタイミング
朝食前の空腹時に運動すると、体は脂肪をエネルギー源として使いやすくなります。10分のウォーキングだけでも効果的。初詣で神社まで歩くのも立派な運動です。
🥊 本気で正月太りを防ぎたいなら
自宅でのエクササイズに限界を感じたら、出張パーソナルトレーニングがおすすめ。
プロトレーナーが自宅に来て、あなた専用のメニューで効率的に脂肪燃焼。
年末年始も対応可能です。
【生活習慣編】
睡眠・飲酒・ストレス管理
😴 睡眠:「寝だめ」は逆効果
「休みだから昼まで寝よう」は危険。睡眠リズムが乱れると、食欲を抑えるホルモン「レプチン」が減少し、食欲を増進する「グレリン」が増加。結果、食べすぎを招きます。
- 起床時間は普段と±1時間以内に
- 朝起きたら日光を浴びる(体内時計リセット)
- 昼寝は15〜20分まで
🍺 飲酒:「太るお酒」「太りにくいお酒」
アルコール自体のカロリーに加え、問題は「何と一緒に飲むか」。ビールや日本酒は糖質を含みますが、蒸留酒(焼酎・ウイスキー・ハイボール)は糖質ゼロ。
- 蒸留酒(焼酎・ハイボール)を選ぶ
- おつまみは枝豆、冷奴、刺身など低糖質に
- 飲む量は「1日2杯まで」をルールに
🧘 ストレス:「食べてストレス解消」の罠
年末年始は親戚付き合い、帰省疲れなど意外とストレスが溜まるもの。そのストレスを食べることで発散しようとするのが「エモーショナルイーティング」です。
- 散歩・ストレッチなど軽い運動
- 入浴(38〜40度で15分)
- 深呼吸・瞑想(5分でも効果あり)
- 好きな音楽・映画でリラックス
おせち料理
カロリー早見表
何を食べるか迷ったら、この表をチェック!
| おせち料理 | 1人前目安 | カロリー | 判定 |
|---|---|---|---|
| 🟢 数の子 | 2本 | 40kcal | ◎ |
| 🟢 なます | 小鉢1杯 | 30kcal | ◎ |
| 🟢 海老の塩焼き | 2尾 | 50kcal | ◎ |
| 🟡 煮しめ | 1人前 | 120kcal | ○ |
| 🟡 田作り | 大さじ2 | 80kcal | ○ |
| 🔴 黒豆 | 大さじ3 | 150kcal | △ |
| 🔴 伊達巻 | 2切れ | 100kcal | △ |
| 🔴 栗きんとん | 栗2粒+餡 | 170kcal | △ |
| 🔴 お餅 | 2個 | 240kcal | × |
🎯 戦略:🟢を中心に食べ、🔴は1〜2種類を少量だけ楽しむ
年明けからの
リカバリー戦略
「もう食べすぎてしまった…」という方も、諦めるのは早いです。正月太りは1月中に対策すれば、十分リカバリー可能です。
📅 1月リカバリー計画
Week 1(1/4〜):リセット期
- 朝起きる時間を通常に戻す
- 糖質を控えめに(お餅・甘いもの禁止)
- 毎日30分のウォーキング
Week 2(1/11〜):燃焼期
- 軽い筋トレを開始(スクワット・プランク)
- タンパク質中心の食事に切り替え
- お酒は週2日まで
Week 3-4(1/18〜):定着期
- 運動習慣を週3回以上に
- PFCバランスを意識した食事
- 体重・体脂肪率を記録
💡 科学的事実:正月太りは「むくみ」が大半
年末年始に増えた体重の多くは、塩分過多による「むくみ」と、腸内の「食物残渣」です。純粋な脂肪増加は実際には1kg程度。1週間まともな生活に戻せば、見た目の体重は1.5〜2kg減ります。焦らず、でも早めに行動することが大切です。
📝 この記事のまとめ
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📖 参考文献・出典
- ドコモ・ヘルスケア「正月太りに関する調査」(2019)
- 厚生労働省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
- 文部科学省「食品成分データベース」
- Taheri S, et al. (2004). Short Sleep Duration Is Associated with Reduced Leptin. PLoS Medicine.
- 日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」

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